スイスが永世中立国だということは有名な話ですが、これはスイスに実際に行ってみるとどういう意味かわかったような気がしました。それは、周りの大国から身を守るために、個性より周りの国との協調を優先した結果だと私は思います。そこで、そんな小国スイスがすごい点を私なりの視点でご紹介します。
言語的、地域的有利性
小さな国でも最強
スイスは、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアと国境を接する国で、人口も約800万人しかいない小国です。大国に囲まれているだけではなく、海に接することなくアルプス山脈の険しい山々に囲まれた地形はこの国を大変特別な存在としています。国の言語としてイタリア語、ドイツ語、フランス語が話され、また英語はほぼ100%通じます。国民は言語の壁なしに海外でも働き口が見つかりますし、逆に多くの外国人がスイスでも働き口を見つけることができます。その点で、特にジュネーブは驚くべき都市です。
ジュネーブは驚くべき都市
ジュネーブはほぼフランスとの国境に接しており、車でフランス側の国境付近の街まで15分ほどで行けてしまうので、毎日フランス側からスイス側へ出勤する人はなんと、5万人。物価の安いフランスから給料の高いスイスへの出稼ぎです。ビックマックセットでいうと、フランスは1000円に対してスイスは1800円。そして、ホテルマンの給料でいうと、フランスは平均20万円に対してスイスは36万円です。そりゃそうですよね。みんなできることなら楽にお金を稼ぎたい。もちろん、その分競争率は激しいようですが、こんな地域性を活かせるなんて良いですよね。島国の日本には考えられない境遇です。実際に、スイス・ジュネーブからフランス・リオンへ電車で行ってみたのですが、本当に近くて一瞬で国境を越えてしまいました。そして、一瞬で国境を越えたのに、環境の違いに驚かされました。物価も街の様子も世界が何もかも変わってしまったようです。
日本並みに衛生的で安全な国
フランスと比較して。。。
上記でスイスからフランスへ行ったと書きましたが、その時にはっきりと違いがわかりました。フランスが汚くて、安全とは思えなくて、すぐにスイスへ帰りたくなったのです。同じヨーロッパで少し国境を越えただけでこんなにも環境が変わってしまうかと驚きです。多くのヨーロッパの国はトイレが汚いとか、トイレの使用にお金がかかるとか、ちょっと衛生的に信用できないことが多いのですが、スイスは素晴らしいもので日本並みにトイレも道路も電車の中も綺麗なのです。落書きなんかもあまり見かけません。それより大自然、山、山、山、の連続です。
安全性
そして何より安全を感じることは大きいですよね。ヨーロッパにいると、近寄りたくないエリアは必ずあります。でもスイスはほとんどありませんでしたし、夜外を歩いても大きな問題はなさそうでした。国民性も理由の一つではないかと思います。険しい山の中で生きてきた人たちの、真面目な性格というか、大国に囲まれても自分の領土だけは渡すまいとするいい意味での頑固さというか、地中海で太陽サンサンの中、綺麗な砂浜で寝そべっていれば1日楽しく終わるような国とは気合いが違うというか、ある意味とても大変魅力的な点です。安全つながりでいうと、多くの国際機関の拠点となっているということでも、その安全性と利便性が世界に認められている証となるでしょう。赤十字国際委員会、世界保健機関(WHO)、国際労働機関、世界貿易機関(WTO)、世界知的所有権機関、は全てジュネーブに拠点があり、オリンピック委員会はロザンヌ、国際サッカー連盟FIFAもチューリッヒに本部があります。これだけ国際機関が集まる国は他に類をみません。これは永世中立国と宣言している、スイスが世界に誇るべきことです。
アトラクションのすばらしさ
遊びの天才
地形をうまく生かしているという点では、アルプス山脈を存分に生かしてアトラクションを作っているところです。登山道から、バイク道、スキー場、ロッククライミング、景観スポットなど、山にリフトを張り巡らせて、3000m以上の山の頂上でもリフトで簡単に行けてしまいます。遊びの土台がしっかりしているというか、特別なものを作るのではなく、そこにある自然を生かして、センス良く遊びを作ってしまう天才だと思います。
スイスらしいハイキング
特に私が個人的に気に入ったのは、マッターホルンを見ながらのハイキングです。アルプスの少女ハイジが本当に出てきそうな景色の中、汗をかくのはなんと気持ちのよいものか。日本では決して見られない景色。物価の高いスイスで、お金をかけて来ただけあります。。。
実は、世界最強
この通り、スイスというとあまり目立たない存在のようなイメージですが、実は縁の下の力持ち国なのです。これはどの他の国にもできない、永世中立国である色んなスキルを兼ねそろえたスイスにしか成しえないこと。何か機会があれば、ちょっと注目してみてください。すごい国です!
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