タイでレストラン開業を試みる①、②、③では、まずはどうビジネスを始めるか、建設のプロセス、資材の買い付けに関して、今現在直面する問題を合わせてご紹介しました。④では、内装工事についてご説明します。
フィフスステップ1(床張り作業)
やらなければいけないことが山積み
レストランの骨組み工事、資材の買い物が終わったところで、今度は内装工事に入ります。建設会社に依頼したのは、1階の床、柱、屋根のみ。内装工事と言っても、自分たちで作らなければいけない部分はまだまだたくさん残されています。2階の床ばり、階段、天井装飾(屋根は高く簡単なものではない)、壁(全く壁がない状態なので、仕切りのようなもの)、鉄骨のペイント、電気配線、トイレ設置、排水パイプ設置。これが主な大きなDIY工事が必要なもの。そして、その他にテーブル、イス、キッチン、電気装飾、ガーデン、棚類、箱類も製作します。
床作りから
まずは、レストランの中を簡単に歩けるようにするために、2階の床と階段を作ります。バンコクから運んできた木材をやすりにかけ、ペイント、そして必要な大きさに切ったら、一つ一つ場所にはめていきスクリューで鉄鋼に止めていきます。約50m2ある床を3人で毎日作業して、2週間くらいかかったでしょうか。足を踏み外すと下に落ちる環境の中で、命綱なしでの作業は簡単なものではありません。意外と時間がかかりましたが、全ての木材をはめこんだ後の爽快感は素晴らしいものです。その後、木と木の間に隙間を埋めるために、ウッドフィラーと呼ばれるものを2種類ほど試したのですが、木の色と合わず、細い紐をひたすら隙間にいれていくことに。背中と首は痛くなるは、常に下を見続けていると目が疲れるは。。。でもこの地道な作業が実はとても大事で、キッチンが1階にあるので、ゴミやカスが下に落ちるとまずい。なので必死に小さな隙間を埋めていきました。
フィフスステップ2(問題発生と励ましあい)
階段も同じように
階段は鉄骨1本しか通されていないので、そこに階段のステップを鉄で溶接してから、2階の床と同じように木で床を作っていく流れです。DIYの道具で唯一持っていなかったのでが、溶接機。なので、建設会社とは異なる溶接屋さんを呼ぶことにしました。階段の他にもテーブルの溶接やフェンスの溶接などいくつかの作業を依頼。しかしここでも問題発生です。最初はフレンドリーな対応でよかったのですが、一部前払いを済ませた途端、スケジュールした日に作業に来ず、電話にも出ない、何日間か経ってからレストランに突然現れて、すみません明日でもいいですか?と悪気もなく勝手にスケジュールを変更してくる。作業さえ終われば、残りの支払い分はさっさともらっていくのです。作業の質も最初はよかったものの、段々と悪くなり、フェンスの溶接は1日で壊れました。さすがに頭にきて、すぐに直すように言おうと思いましたが、電話にでない。メッセージをしても無視。もうこの人には依頼しないと決めましたが、でもこれが実はタイでは普通なんです。
ちょっとホットする瞬間
レストランを建設していると、多くの人が足を止めて、レストランとても素敵ですね、って声をかけてくれるんです。その多くが欧米人。自分たちの世界の中で毎日黙々と作業していると、これでいいんだか悪いんだかわからなくなるときがあるのですが、そうやって色々な人たちから声援や褒め言葉をもらえると、これでいいんだ、今日も諦めないでがんばろう、って思えるんですね。そして、声をかけてくれる人たちの中には、私たちと同じようにパンガン島でビジネスをしている人たちがいます。その人たちと情報交換すると、みんな実は同じような苦い経験をしているんです。タイ人の作業の質が悪いけど、あまりクレームできないとか、スケジュール通りに物事が進まないとか、提出した書類に対してなかなか政府から回答をもらえないとか。だから、たかが溶接屋に腹を立てても、これがタイなんだ、と思うしかないというか、心を広くするしかない。さもなければ、すべて自分でやるしかないんです。それか大金を積むか。そういう国でビジネスすると決めたなら、腹をくくってやるしかない。そうやって、外国人同士励ましあっているんですよね。
タイでのビジネスはこんなもん!
タイでビジネスをすることは、決していいことばかりではありません。でも、これだけは確かです。みんな外国人は同じような経験をしているということ。くよくよ悩むよりも、ビジネスを開くにはこれが一つのプロセスなんだと思って、前向きにやっていくことが大事なんだと思います。とにかく諦めないこと。諦めたらそれで終わりです。
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