ベルギーの雇用形態とは?最初の半年はお試し期間なんだって!?

夫と息子と一緒にベルギーで生活しています。義妹が転職エージェントのような事務所で仕事をしているのですが、彼女からベルギーの雇用形態について面白い話を聞きました。ここでは彼女から聞いたベルギーの雇用形態について紹介します。

半年は転職エージェントとの契約

 半年は正規の契約が結べないことも多い

転職エージェントといっても、日本のように様々なエージェントがあります。例えば、義妹が働いている事務所は工場や事務職などの仕事を扱っていますが、エージェントによってはハイクラスのものや40代、50代の人を対象にしたものもあるようです。

しかし、どのようなエージェントであったとしても、一般的に半年は転職エージェントとの雇用契約を結ぶことが多いそうです。というのは、求人広告を出す企業などは転職エージェントと契約を結んでおり、誰かを雇用することに決めた場合、「トレーニング期間」と称して転職エージェントと契約を結ぶという流れになっているらしいのです。建前としてはそのトレーニング期間の間にその人の働きぶりを評価し、正規の雇用に反映させる、ということらしいです。その人の働きぶりを見るために、半年も必要ないと思いませんか?

しかしトレーニング期間ですから、嫌な言い方をすればお給料は少ないですし、いつでも解雇できます。また、正規の契約を結んでいる人のように簡単に休暇を取ることもできませんし、待遇も悪くなります。トレーニング期間とは言っても、企業は都合の良い人材を最大限おトクに採用し、半年経ってからやっと正規の契約を結んで採用する、ということが多いそうです。もちろん、企業などによっても違いがあるそうですが…

 実際に義妹も半年以上正規の契約が結べなかった

そのように話す義妹も、今の転職エージェントで半年以上、トレーニング期間として雇われていました。転職エージェントで働いてはいますが、他のエージェントと契約を結び、正規の職員よりも悪い待遇で今の転職エージェントのために働いてきたのです。ずいぶん前から「そろそろ正規の契約が結べるはずだ」と言っていましたが立ち消えになっており実際にその契約の話が出たのはそれから2ヶ月ほど後だったように思います。

彼女はあちこちの事務所に行かなければならないため、どうやら正規の契約が結べた場合は事務所から車を与えられるとの事でした。こちらでは勤め先から車を与えられた場合、通勤に使うことも可能ですし、プライベートでも使って良いそうです。彼女はその車を楽しみにしていましたが、正規の契約を結んで1ヶ月以上経つ今も、未だに車は与えられていないようです。「他の人が使っているから数週間待つように」と言われているそうですが、だいたい他の人が同じ条件で車を使っているのであれば、そもそも手放さないと思います… そのため正規の契約を結んだからといってあからさまに待遇が良くなるというわけでは無いようです。

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2018.05.29

マナーがなっていない企業も多い

 連絡が遅くなるケース

日本の場合、例えば「週末までには連絡します」などと言われたら、まず週末までには連絡がきますよね。このようなものは信頼ですから、企業も出来る限り早めに連絡するよう心がけると思います。

しかし、こちらでは「2週間以内に連絡します」と言っておきながら2週間たっても連絡がない、という事は珍しくないようです。転職エージェントとしても、企業には採用不採用の通知をしっかりと出すように、きちんと連絡をするようにと伝えているそうですが、企業によっては期間を守らない、無駄に連絡が遅くなる、ということが多いようです。

 不採用通知がないケース

また、不採用通知がされないケースも少なくありません。近年、日本の就活市場では「不採用にした学生もお客様になる可能性があるのだから」ということで、不採用にする学生に対してもきちんと連絡を入れるようにという動きが起こっています。確かに、例えばこれはあくまでも一例ですが、トヨタ社が不採用にする予定の学生に何の連絡も入れなかったとすれば、その学生はトヨタに対して悪い印象を持ってしまうでしょう。特に今はインターネットが普及した時代ですから、口コミなどに投稿されてしまえばトヨタにとって痛手となります。だからこそ、不採用であったとしても企業は誠実な対応を心がけなければなりません。

このような配慮はこちらでは存在しないようです。例えば「2週間以内に合否の結果を連絡します」と言ったにもかかわらず、不採用通知を出さない企業もあるそうです。きっと面接を受けた張本人はその結果を心待ちにしているであろうに、不採用になってしまった場合は無視されてしまうことがあるというわけです。なんとも恐ろしい話です。実際、夫が学生時代にアルバイトをするために面接を受けた際にはどうも失礼な対応をされたらしく、夫は二度とそのお店(飲食店)には行きません。企業にしては損ですよね。

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学生アルバイトについて

 学生アルバイトはあくまでも学生アルバイト

日本の場合、大学生がアルバイトをする事は珍しくありません。しかし、もしも大学生で長年アルバイトをしていれば、パートに入った社会人よりよく知っている、社会人のパートの人よりも立場が上、などということもあるのではないでしょうか。

しかし、こちらは学生アルバイトはあくまでも学生アルバイトであり、彼らは”student”と書かれた同じTシャツを着て働きます。つまり、学生である以上、彼らは社会人以上に稼ぐ事はできませんし、責任も与えられないわけです。義妹が働いている事務所にも学生アルバイトがいるそうですが、どうやら頻繁に病欠が入ることもあるそうで、イラついていました。むしろ、話を聞いていると「また学生が病気になったの?」「今、病気が流行っているの?」と言った気持ちになります。

 学生時代に稼ぎすぎると税金が増える

日本には扶養手当というものがあり、扶養されている人の収入が高すぎた場合、扶養手当を切られてしまうことがあります。扶養手当がなくなってしまえば税金も増えますから、アルバイトやパートをしている場合、収入には気をつけなければいけませんよね。

ベルギーでは、25歳までは勉強をしていれば児童手当(?)が支給されるそうです。しかし、その手当てをもらっている時に学生アルバイト等として働きすぎてしまい、ある一定の収入を超えてしまうと、その手当はなくなり、扶養者の税金が増えるそうです。

ベルギーの大学は学費が非常に安く、ほとんどお金がかかりません。そのため、日本のように奨学金を使って学校に行き、卒業後はその奨学金を返さなければいけないなどという事はまずありません。だからこそ、大学生たちにもアルバイトをして学費を稼ぐという感覚は皆無に等しいです。アルバイトをして稼ぐお金はあくまでもお小遣いということになります。

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国が違うと働き方も全然違う

日本でも最近は転職が一般的になりつつあると言われますが、それでも半年間もトレーニング期間を設ける、という事はまずないのではないかと思います。その一方で、そのトレーニング期間がなんとなく悪用されている感じがするため、トレーニング期間にはあまり意味がないようにも感じます。国が違うと働き方も全然違いますね。

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