東南アジアのベトナム、ラオス、タイと隣接している国であるカンボジアは日本から非常に行きやすい国の1つです。成田空港から、カンボジアの首都プノンペンへの直行便が就航したことにより、なおさら行きやすくなりました。また、隣国へもバスや飛行機で安く短時間で訪れることができるため、東南アジアを旅行する際にカンボジアに行く、という旅行者も増えています。そんなカンボジアでの一人旅の仕方をご紹介します。
旅の準備
気候について
カンボジアの1年は大きく分けて雨季と乾季があります。雨季は6月から10月頃、乾季は11月から5月頃です。12月から1月は20度を下回る肌寒い日もありますが、基本的には1年を通し、25度から35度と安定した暑さの気候が続きます。
紫外線がとても強いため、気をつけないと日焼けをしてしまいます。だからこそ、暑い日であっても現地のカンボジア人は薄手の長袖を着ていることがあるのです。また、室内は冷房が効いていて寒い場合もありますから、特に冷え性気味の女性は薄手の長袖を1枚持っていくと安心です。
コンセントについて
カンボジアのコンセントは日本と同じAタイプのプラグが、丸みを帯びたCタイプのプラグを使用することができます。しかし、最近ではどちらもさせるタイプの差込口が広く普及しているため、カンボジアだけを旅行するという場合、敢えてCタイプのプラグを用意しなければいけないという事はありません。もしも心配ならば、プラグは家電量販店や100円ショップでも購入することが可能です。
また、カンボジアの電圧は220ボルトですから、日本の100ボルト対応の電化製品は使用できません。パソコンやスマートフォンの充電器は220ボルトまで対応しているものが多いですが、100ボルト対応のドライヤーなどを使用する場合は変圧器が必要になります。さらに、スマートフォンの充電ケーブルならば世界各地で使うことができますが、パソコンによってはアダプターは220ボルトまで対応しているのに、コンセントが220ボルトまでは対応していないということもありますから、もしもパソコンをカンボジアにもっていくときには事前にチェックするようにしましょう。
私は南京錠やダイヤル式の鍵もとても大切だと思います。これはカンボジアのみならずどこの国でも必要だと思うのですが、1つ持っていればホテルやゲストハウスのロッカーでも使用することが可能です。
リュックサックがオススメ
町歩きをするならばリュックサックがお勧めです。トートバックなどは厳禁です。カンボジアではスリが横行しており、特に女性は狙われやすい傾向にあります。方からトートバックをかけていれば、すぐにバイクなどでスリに遭ってしまうでしよう。
カードやパスポート、大金等はまとめてカバンに入れて持ち歩くのではなく、周りから見えないようにお腹に巻いたり、首から下げたりして腹の下に隠すタイプのシークレットポーチに入れて身に付けるか、ホテル等のロッカーに入れて鍵をかけておくかして、スリに遭った場合のリスク分散をしておくと良いでしょう。
ホテルとお金について
ドミトリーがオススメ
カンボジアでは、共同部屋であるドミトリーであれば3ドルから、1人部屋でも10ドルから宿泊することが可能です。また日本人系のゲストハウスやホテルもあり、日本人にとっては非常に旅行がしやすい国だと思います。
また、ドミトリーも他の安宿やホテルに比べれば比較的きれいであり、さらには露天風呂がついている場所もあります。日本語対応もしていますから、外国語が不安な人はそちらに泊まると安心かもしれませんね。
女性の一人旅で予算を抑えたいのであれば、日本人経営の安宿で女性6人部屋ならば、5ドルから宿泊することも可能です。
お金の準備はしっかりと!
カンボジアでは米ドルが広く流通しています。しかし米ドルは紙幣のみが使用可能であり、コインは使用できません。カンボジアの現地通貨はリエルと呼ばれ、4,000リエルが1ドルとして計算されます。
両替レートは現地の方が良いですから、日本円を現地で米ドルに両替するか、国際キャッシュカードやデビットカードを使用し、現地のATMで米ドルを引き出す方が良いでしょう。100ドル札や50ドル札等を持ち歩くと、バイクの後ろに人が乗れる荷台がついているタクシーのような乗り物であるトゥクトゥクや、ローカルのレストランでお釣りがもらえないということもありますから、大きなお金はスーパーなどで使い、事前に崩しておくか、現地の両替所で米ドルよりもさらに細かいリエルに両替しておくといざという時に便利です。
カンボジアは物価が安いため、基本的に大金は必要ありません。また、先ほども述べたように一人旅や女性の旅行者はスリに狙われやすいため、持ち歩くお金は最小限にとどめ、足りなくなった分だけ引き出したり、両替したりするのがお勧めです。ATMや両替所は街のいたるところにあります。
Wi-Fi天国のカンボジア
ポケットWi-Fiは必要ない
カンボジアはWi-Fi天国だと思います。日本よりも街中にWi-Fiが普及しており、空港はもちろんスーパーやカフェ、ゲストハウスやホテル、さらには道からの食堂にまでフリーWi-Fiがあることが多いです。その理由はというと、ズバリ、インターネット代が安く、FacebookなどのSNSはカンボジア人にとって最大の娯楽だからです。ですから、心配だからと高いお金を払って日本からポケットWi-Fiを持ってくる必要は全くありません。
SIMカードゲットしよう
もしもフリーWi-Fiのない場所でインターネットを使いたいのであれば、1ドルからSIMカードを購入することができます。もちろん空港でも購入が可能です。カンボジアのインターネットは月額での契約ではなくチャージ式が主流ですから、わざわざ携帯会社と契約をする必要はなく、現地でSIMカードを購入し、コンビニなどで通話やインターネット代をチャージすれば1週間1ドルほどでインターネットが使えます。
また、現地のSIMカードを使用する場合はあらかじめ持っているスマートフォンのSIMロックを解除しておく必要があります。これは日本での携携帯会社確認して行う必要がありますが、一度SIMロックを解除しておくと、世界の何処の国でも現地のSIMカードを使用することができるためとても便利です。最近ではSIMフリーの携帯などもありますから、そのようなものを利用しても良いですね。
アプリを活用しよう
カンボジアでは、最近UBERのような車や三輪自動車を呼ぶことができるアプリが広く使用されるようになってきました。なぜならばこのアプリで使用されている黄色の三輪自動車はLPGガスを使用しており、ガソリンを使用しているトゥクトゥクよりも安く、メーター式などでぼったくられる心配もないのです。
このアプリを使用すると、三輪自動車ならば初乗りが75セント/3,000リエル、1キロごとに30セント/1,200リエルですが、通常の車ならば初乗りが1.5ドル/6,000リエル、1キロごとに50セント/2,000リエルで乗ることができます。現在地に迎えに来てくれたり、あらかじめ降りる場所を設定しておけばドライバーがGPSを使用して目的地まで連れて行ってくれますから、現地のクメール語や英語をしゃべることができなくても心配いりません。
また、何よりもぼったくられる心配がないため、一人旅には安心です。アプリの名称は”PassApp Taxi”、もしくは”iTsumo”です。”iTsumo”は日本語対応ですから、あらかじめ日本でダウンロードしておくと良いかもしれません。
日本以上に安全な国はない
カンボジアの一人旅はは全く危険なことではありません。しかし、安全に旅をするためにはそれなりの知識や備えが必要だと思います。カンボジアは本当にスリやひったくりが多い国です。先ほど紹介したアプリの三輪自動車やトゥクトゥクに乗っていても、荷物を膝の上に乗せていたり、スマートフォンなどを出していたりすると、後ろにいるバイクなどに簡単に持っていかれてしまうでしょう。私も、周りの友人からスリに遭ってしまったという話はあちこちで聞きました。何もそれは外国人旅行者を狙ったものではなく、現地のカンボジア人も被害に遭ってているという深刻な問題なのです。
当たり前のことですが、荷物からは決して目を離さないこと、スマートフォンやお財布をポケットに入れないこと、どこかで買い物をした場合はお釣りが正確かしっかり確認をすること、大金を持ち歩かないこと、そして女性の場合は夜おそくに出かける場合は必ずアプリを利用して1人で歩くことがないようにすること、それらに気をつけていれば危険な目に遭う事はないでしょう。カンボジア旅行はとても充実したものになるはずです。もちろん、カンボジア人全員がスリをするわけではありません。むしろスリやひったくりをする人の方がはるかに少なく、大半の人はとても温厚で人当たりが良いのです。
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