花の都パリ!誰もが憧れるフランスの首都です。何度もテロで痛めつけられましたが、これだけの観光客を受け入れる都市は、世界にそうはないでしょう。私が初めてフランスへ行ったのはもう32年も前のことですが、それ以来、仕事や休暇で30回ぐらいは旅行しています。また、これまでフランス人と長く仕事をしてきた経験から、フランスと日本の違いについてご紹介します。
フランスってそんなに魅力的?
フランスは日本から直行便でも12時間以上と遠い国ですが、パリ行きの飛行機はいつも満席に近い状況です。日本人全般のフランスに対する憧れが大きいからでしょう。しかし、その華やかさの反面、フランスにはサービス精神がほとんどなく、どこへ行っても特別親切な対応はありません。また、パリでも地区によっては黒人やアラブ人しかいないような場所もあり、スリなどもあちこちで多発しており、治安は決して良くありません。物価も高く、日本では考えられないようなことが沢山あります。少なくとも日本風のサービスに日頃慣れていると、驚くようなことが沢山あると思います。
それでもこれだけ多くの観光客が訪れるわけですから、そういったものを超える魅力がフランスにあるのでしょう。
パリと京都
私は長年東京に住んでいました。しかし、パリと東京ではとても比べようにありません。パリに比べると、東京は歴史が浅いので仕方のないのかもしれませんが…
日本で唯一パリと比較できるのは京都で、歴史が長いということや文化遺産が数多く残っていることなど、多くの共通点が見られます。パリにはナポレオン時代の遺産が多く残っており、京都には秀吉が残したものが多く現存しています。セーヌ川と鴨川も何となく似たような情緒を醸し出しています。
京都とパリは姉妹都市であり、京都の百万遍所在の関西日仏学館は東京のそれより歴史が古く、かつては文豪サルトルが講師として来日するという話があったと聞いています。こういった面からも、パリと東京を比較するよりも、パリと京都を比較するほうが適切なのです。
各都市の比較は容易ではないので、日本とフランスの比較というテーマで進めたいと思います。
日本のセールスポイント
2020年の東京オリンピックを控え、海外からの旅行客は今後増える一方だと思います。政府も訪日外国人を増やそうとしており、今後もしばらくはインバウンド需要も拡大するでしょう。
日本が海外にアピールできる点は幾つもあります。それ故、これからもより多くの訪日外国人を受け入れるために、日本が上手く情報発信していくべきだと思います。
やっぱり治安が良い!
私が考える日本が海外にアピールできる点としては、まず何よりも治安が良いことです。日本ほど安全な国は、ほとんど見たことがありません。
私は昔、パリのリヴォリ通りでジプシーに財布を盗られたことがありました(取り返しましたが!)。このようなことは東京ではほぼないでしょう。落とし物が戻ってくるのは日本だけだと思います。私も数年前に人形町で定期券を落としてしまいましたが、一週間程して返って来ました。海外の人達には信じられないことのようです。とは言え油断は禁物です。私はは以前、京都でオートバイ、ヤマハRZ350を盗まれたことがありますので・・・
トイレが至る所にある!
2つ目はトイレが至る所にあること。これは重要です。何せヨーロッパ各国へ行くと、とにかくトイレがないのです。では、どうするかというと、カフェに入って何か飲まざるを得ないのです。しかし、飲んだらまたトイレに行きたくなるので、これも困ったことですし、その都度お金を払わないといけません。稀に街の中に公衆トイレがありますが、重厚な扉でコイン式なのですが、一旦閉まると、開くのかどうか心配になってしまいます。
パリでは地下鉄の駅にトイレがありません。国鉄の大きな駅へ行くとありますが、ほとんどが有料です。また百貨店にはあるにはあるのですが、とにかく数が少ないのと、店員に言わないと鍵を開けてもらえないこともあります。ホテルは難しいですね。トイレへ行こうとすると止められますよ。
その点、日本は天国です。どこにでもあるし、百貨店でもホテルでも使い放題ですよね。その上、清潔なところが多いので本当に助かります。
ランチが安い!
3つ目は飲食店のランチが安価なことです。高級な飲食店は別として、一般的に日本のランチはパリに比べると安いです。日本では1,000円あれば十二分に満喫できますね。パリではサンドイッチ程度しか食べられません。
日本では1,000円で中身も充実していますから、もっと世界にアピールしても良いのではないかと思います。
ビジネスホテルも安い!
宿泊施設もランチと同じで、日本のようにビジネスホテルタイプはフランスには少ないため、宣伝のやり方によってはまだ稼働率が上がるのではないでしょうか。日本、特に東京は宿泊費が高いというイメージがあります。しかし、綺麗さやサービスを考慮すれば、フランスよりも全然安いのではないでしょうか。
やっぱり日本は便利
日本はとにかく便利です。土日祝日でもお店が開いていますし、自動販売機も路上に溢れかえっています。ヨーロッパでは法律の規制も関係していますが、日曜日は休みのお店が多く、基本的には飲食店やギフトショップぐらいしか開いていません。パリでも百貨店やスーパーマーケットが休みなので不便です(最近は変わりつつありますが)。
また、ちょっとミネラルウォーターを買おうと思っても、コンビニがないため、日曜日だと買うのも一苦労です。自動販売機は、破壊の対象になるためほとんどありませんし…
そんな時、日本は本当に便利だなと感じます。
観光立国、日本!
日本は海外からの旅行者を受け入れるだけの素地は十分に整っています。特に東京は、桁外れにスケールが大きく、何でもあり退屈しません。どこへ行ってもローマ字併記が多い上、これだけの人口ですから、片言の英語を話す人も少なくありません。それに加え、日本人は基本的に親切ですから、英語が話せなくても親身になって助けてくれます。
PRが重要
日本が観光立国になるためには、PRの方法が重要だと私は思います。日本人はコミュニケーションやデザインを余り得意としないところがありますので、今後はその辺りの工夫してみてはどうでしょうか。
後編では、私が考える海外へ向けたPR方法をご紹介します。
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