イギリスは日本と同じ島国ですが、日本のように単一民族で形成されていません。移民が多く他民族国家です。ただ、性格は島国民族で打ち解けるまでに時間が必要です。日本と同様に本音と建前を分ける文化だと感じました。私はイギリスのマスコミ業界(ローカルのテレビ局)でインターンシップを約半年間ほど経験しました。現在では日本で企業に就職していますが、比較すると改めてイギリスと日本の考え方の違いが分かりました。
日本人の私には仕事が来なくて、スペイン人の同僚には仕事が来た理由
日本では上司が決めたことに対し、部下が仕事をこなす受動的な姿勢が主流ですが(私の周りだけかもしれませんが)、イギリスではそうではありません。
指示待ちでは仕事が来ない!?
イギリスでは部下が自ら何か仕事がないのかという積極的な姿勢を持たないと、仕事を与えられません。私は、インターンを始めて最初の1ヶ月ほど、上司から仕事の指示が来るのを待っていました。しかし、待てど待てども仕事は来ません。同じ時期にインターンシップをしていたスペイン人は、私とは対称的に何か仕事はないのかという積極的な姿勢だったので、仕事を与えられていました。私とスペイン人の差は積極性でした。何も言わなければ、何も始まりません。
はじめ3ヶ月で少しずつコツをつかむことができた
1ヶ月ほど経ちようやく私は、何か出来ることはないのかと上司に問い合わせました。そうしたら、会社のフライヤー(ビラ紙)をSOHOエリア(日本で言うなら渋谷あたり)のオフィス街に配ると言う仕事をもらうことができました。通称ポストマン。新人なら皆が通る関門です。面白い仕事ではありませんでしたが、イギリスではいきなり大きな仕事を与えないのが風習なので、修行だと思って淡々と業務に努めました。
同僚と仲良くなり、パブへ飲みに行く
2ヶ月目を過ぎた頃から、他部署の人からも声をかけられるようになり、少しずつ打ち解けてきました。
余談ですが、イギリス人はサッカーが大好きなので、日曜の昼からパブでビール片手にサッカー鑑賞するのが定番ですが、それに誘われるようになったのもこの時期でした。
少しずつ認められ、打ち解けていく
3ヶ月目から、新しい業務を任されるようになりました。私たち外国人が、メールで母国の関連業界にフライヤーを送り、アクションのあった場合に、その会社に問い合わせるという業務です。最初のポストマンとさほど変わらない業務と思われるかも知れませんが、私にとってはようやく少し認められたと感じることができました。
イギリス人は欧米と日本の両方の要素を持ち合わせている
3ヶ月が経ち気づいたことは、イギリス人は他の欧米諸国に比べ、異なる点があるということです。イギリス人は積極的な姿勢を重視する一方、人見知りなのかなかなか他者を受け入れてくれません。少し時間がかかります。この辺りは島国根性がまだあるのかも知れませんね。
仕事を定時できりあげて、アフター5は飲みに行き、皆でわいわい語り合う
また、仕事では、イギリス人は残業をほとんどしません。定時が9時~17時でしたが、出勤は10分前、退社も10分後でした。今私が働いている日本の会社では考えられないです。
アフター5はパブでビールを一杯飲んだり、人それぞれです。私も何度もパブで一緒に飲みイギリス人といろいろな話をしました。会社への不満や将来の夢など、飲み会の席で本音を語るのは日本人と似てますね。
また、金曜は、大勢(30人~50人)での飲みにいくことが多く、普段話さない人ともこういう場で話すことが出来ました。アフター5なので決して強制ではありませんが、私は参加した方が良いと思いました。そして、私にとっては貴重な体験として忘れられない思い出となっています。
充実していた最後の3ヶ月間
3ヶ月間の努力が実を結び、4ヶ月目からは、カメラクルーの仕事、重要なビデオ録画の仕事、映像配給のサポートなど、もともとやってみたかった仕事をやらせてもらえるようになりました。本当に毎日が楽しくて、やり甲斐を感じていました。
6ヶ月間あったからこそイギリス人と仲良くなれた
あっという間に6ヵ月が経ち、契約期間満了で帰国しなければいけないときが来ました。もう帰るの?など名残惜しそうな別れの言葉をかけてくれた同僚が何人かいてとても嬉しかったです。
6ヶ月間という期間があったからこそ、仲良くなれたのだと思います。もし2週間ぐらいで帰国することになっていたら…何もわからずに、仲良くもなることはできませんでした。
まとめ
イギリスは欧米の積極的な文化と日本の島国文化を兼ね備えたような国です。とても魅力的な国なので、ぜひ皆さんもイギリスに行ってみてはいかがでしょうか?
アフター5も一緒に飲みに行って、積極的に輪に溶け込むことで、とても充実した日々を過ごすことができるでしょう!
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