地球の裏側ガラパゴスをご存知ですか?私は、ダーウィンの進化論で有名なこの島にはいつも興味があり、いつか行ってみたいと思いを馳せていました。しかし、日本から1日かかる海の果てにあるガラパゴス。。。そんな遠いところ、時間もお金もない。と思っていた矢先、メキシコでスペイン語を勉強している際に、ひょんなことからガラパゴスへ行くチャンスができました。想像していた地とは、違うか同じか。。。体験記をご紹介します。
ガラパゴスとは
基本情報
ゾウガメという意味であるガラパゴス諸島は、エクアドルに属する諸島で、正式名称はコロンブスの群島を意味する、コロン諸島と呼ばれます。人口2万5千万人でスペイン語が話されています。19の主な島からなり、有人島はそのうち4つで2つは空港です。最も古い島では、500万年前の島も残っているようですが、将来的には海に沈むと予測されています。また、エクアドルから西に900キロも離れているため、一般的にはエクアドル本島のキトという都市から飛行機で2時間ほどで行くことになります。なぜこれまでにもガラパゴスが特別な島であるか、については、その島に関する歴史にあります。
島を特別な存在にした歴史
エクアドル本島から1000kmも離れ、また西側に1万km以上も陸地がない位置にあるため、大変孤立しやすい場所であることは間違いありません。それがユネスコの世界自然遺産への登録に繋がった特異性の理由ですが、周りに陸地がないわりに、昔から入植者が後を絶たず、海亀やクジラの捕獲をする一方で羊や牛などを放牧するので、大変特有な生態系が残りました。それが、ダーウィンが残した有名な言葉、変化するものだけが生き残る、です。
実際に行ってみると
島自体は特別変わったものではない!?
メインの滞在島はサンタクルス島で、ほとんどの観光客がここに滞在し、多くのツアーもここからの離発着が多いです。最初にここの島に到着したとき、えっこれがあのダーウィンが進化論を唱えた場所?!とちょっと疑いたくなるような普通の島に見えました。島全体は、舗装道路で、水道、トイレなど意外ときちんと整備されているんですよね。これまでの人生で見たことも聞いたこともないような動物が存在するような雰囲気は全然ないんです。売っているものとか、食べ物は南アメリカで食べられているものと大体同じで、豆のスープにパンをちぎって食べたりとか、日本と同じくお魚を焼いて食べたりとか、、ですね。特にこれと言って、目立つものがあるわけでもない変哲もない島というか。
生態系はすごい!
だから固有種の動物を見に、他の島にクルージングで見に行くのです!メインの島にいるだけでは、何も始まらないのです。ガラパゴスゾウガメ、ガラパゴスペンギン、リクウグアナ、ウミイグアナ、ガラパゴスアシカなど、名前にガラパゴスと付いちゃっているくらいですから、まさに、ここにしかいません!テレビでその面白さは何回か見て来たけど、なかなか実感できないでいたんですね。でもここに来て初めて感動しました。
リクイグアナ
ガラパゴスで一番感動した瞬間の一つがこれです。リクイグアナがサボテンの下で待っている姿。イグアナはサボテンの茎をトゲとともに食べ、トゲのみ排出します。花や果実を食べることもあるようで、サボテンが実を落とす頃を狙って、下で待ち続けるのです。なんてかわいい姿。でもごつごつしていて、恐竜みたいなカラダつき。しかし、現在は人為的に移入したヤギやブタによって、生息数が減少。また、ウミイグアナは食用の藻が地球温暖化で少なくなり、陸にあがってきているので、リクとウミのイグアナで交雑も多くなってきているとのこと。
ガラパゴスアシカ
これは癒されるしかない一瞬。子供の頃、動物園とか水族館に行って、アシカショーを見た記憶は残っているけど、そこまでこの生物が魅力的に映ったことはありませんでした。。でもこの年になって母性が出てきたのか、日々のストレスを癒すように現れたのが、このガラパゴスアシカ。道路のど真ん中にも、公園にも、港にも、そしてゆらゆらと泳いでも登場してくれるアシカ。とにかくマイペースで、寝てるだけ。日陰があれば見つけてはすぐに横になる。好きなことをして生きる。アシカは静寂に、そして可愛らしい丸々とした目で、人生どうにでもなるわよ!、とでも言うように、こちらを見つめてきます。
ガラパゴスゾウガメ
有名なガラパゴスのゾウガメの1種にローンサム・ジョージがいます。ローンサムがひとりぼっちという意味で、ガラパゴスピンタ島のピンタゾウガメ最後の1匹として確認された際に名づけられました。繁殖チームによって、繁殖が試みられたものの、無精卵に終わり孵化することなく、そのうち2012年6月に亡くなったのですが、この通りゾウガメは絶滅の危機にあり、ガラパゴスでもそこら中に見られる動物ではありません。これも他と同じく、移入者によって用いられた動物に食べられるなどしたからです。ただ、ゾウガメと呼ばれるだけ、見ごたえは素晴らしいものです。日本でも見られる小さな亀とは規模が違って、恐竜のような体つきにどっしりと堂々とした風格。本当に象のようなんですね。これは見るっきゃないです。
考える良いきっかけに
この通り、動物についてたくさん書きましたが、ガラパゴスはとにかく動物に尽きます。それ以外の特徴はあまりなく、南アメリカらしさを感じたければ本島に残るのがよいでしょう。どうしても昔から憧れがあって。。。という方にはもちろん素晴らしい生態系の宝庫なので、綺麗な自然の残る環境で地球や生物について考える良い機会になるでしょう。
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