タイでレストラン開業を試みる①では、ファーストステップでまず経験者からの聞き込みと、具体的にどこで何をするか決定。セカンドステップで、弁護士探しを慎重に。とビジネスを開始するときに気を付けたいことをご紹介しました。②では、実際にプランを実行していくにはどうするべきかご説明します。
サードステップ（建設前）
建物を建設する前に
すでにあるお店を借りて、内装を変えてオープンする場合は簡単なのですが、土地だけ借りた場合、自分で建物を建てる必要がありますね。これが難しいポイントの一つです。なぜなら、建設会社との交渉、そして建設＋政府関係の書類を準備する必要があるからです。
建設会社は詳細を隠したがる
建設に関しては、素人には難しいですが、ある程度知識を持っていないと、建設会社に多額の金額をもっていかれます。彼らは、外国人相手だからと、見積書に詳細を一切記載せずに合計のみ記載。そして英語も堪能ではないので、なぜこの値段なのか聞いてもなかなかはっきりとした回答が聞けないのです。どの種類の木材、鉄鋼を使用しているのか、本当にこの柱が必要なのか、この色は変更できるのか、もっと安いオプションはないのか、自分が建築士になった気持ちで自分主導でプロジェクトを進めるべきです。私自身は苦手分野ですが、ビジネスパートナーが幸いにも建設に関して詳しく、粘り強くコストダウンを試みてくれました。タイ語の必要性を強く感じる瞬間ですし、タイの物の価値をしっかり理解していないと、言われるがままになります。そして、交渉内容をしっかりと書類か何かに書き残しておくべきです。問題が起きたときに必ず役立ちます。
政府関係の書類提出
もう１点クリアしなければならないポイントが、書類の提出です。建物を建てるには、ビルディングパーミットが必要です。建築士がOKした建築書類、土地の借用契約書、土地の所有者のID、土地の大きさを示す書類。。。とここには書ききれないほどの書類を政府の土地関係のオフィスに提出し、最終的にパーミットが支給されてから建設を開始できます。弁護士を通して、または、オフィスに直接伺い提出するのですが、ビルディングパーミット取得のための書類リスト、なんてものがこの世に存在していればここまで苦労はしません。言われた通りに書類を準備して提出しに行くと、次々とさらに提出が必要な書類がでてくる。そしてそれを次回提出しに行ったところで、同様に今度はこれを準備してください、と永遠に提出書類を渡されて、ネバーエンディングなのです。私の土地のオーナーのサインが必要と言われたところで、オーナーは隣の島に住んでおり、毎度書類を送付する必要があるので、１つ書類が出てくるたびに、１、２週間と平気で時間が経過します。１、２週間かけてやっと得た書類を提出したと思ったら、また同じように他の書類にオーナーのサインを頼まれ、さらに１か月、２か月と経過し、半年が過ぎてもいまだにこのプロセスで止まったまま。友人に相談すると政府オフィスのマネージャーに賄賂を支払わないと完了は難しいといわれたので、いくらほしいかマネージャーに直接聞きに行きました。しかし、今度は何も言わない。早くレストランをオープンさせなければ、様々な支払いをクリアしていくことができないのに、状況をなかなか前進させることができなく困っています。自分だけではないようなのですが、ここでタイならではの大きな壁を感じます。
サードステップ（建設）
建設を始めるがアンオフィシャル
ビルディングパーミットが出たら、実際に建設を開始します。私の場合は、政府オフィスに交渉し、まだパーミットが出ていませんが、書類のプロセスと建設を平行で行うことを許してもらいました。といっても、オフィシャルには許されないことで、いつ手の平を返されるかわかりません。とにかく、建設を始めるにあたっては、始まってしまえばあっという間でした。
ここでも問題あり
ただ、最終段階のフロアをセメントで仕上げるプロセスが、見積もりに入っていたか、入っていなかったかで揉めました。建設関係はビジネスパートナーに任せていたので、真実は彼らにしかわからないのですが、結局見積もりに入っていないという建設会社の言い分で進めることになり、私たちはさらなる支払いをする必要がありました。そして、セメント仕上げ当日に、グレイ色でお願いしたものを黒色で仕上げてしまったのです。LINEのメッセージでもしっかりグレイで依頼している証拠が残っていましたが、すでに工事は終わり修正ができない。それでも、相手は謝らないんですね。決して謝らない。相手は、私のビジネスパートナーのタイ語がおかしかったと言い出したのです。本当に間違いを認めない国で、認めさせるのは至難の技が必要です。ここでも飲み込むしかない。
諦めない！
まだレストランオープンには至っていませんが、何かをする毎に必ず問題が発生しているこに飽き飽きしています。合理的な理由もなく、権力を持った人が好きなようにコントロールできる社会が、私の余裕を奪っていると強く感じます。それでも始めたことは最後までやり抜く！がんばります！
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