私はイタリアが好きで、以前イタリア人と仕事をしていた経験があります。その後、イタリア人男性と結婚し、今はイタリアに住んでいます。この国で生活をしていると、イタリアの人たちは日本人とは仕事に対し、あまりに違う価値観を持っていると感じることがあります。時には呆れることもありますし、羨ましく思うこともあります。ここでは、経験から学んだイタリア人とうまくコミュニケーションを取り、楽しく働くコツを紹介します。
イタリア人の気質
イタリア人のイメージ
イタリア人と聞けば、陽気であったり、イタリア人男性に至っては「女性に対して軽い」「情熱的」であったりなどのイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
そして、それは必ずしも間違いではありません。ですが、実はイタリア人の気質は出身地によって大きく異なります。
かつては10の国に分かれていた
イタリアは、1つの国家に統治されるまで10の国に分かれていました。現在のイタリアでも、その名残として方言が各地に存在します。イタリア人同士でも、例えば北のミラノ出身者と南のシチリア出身者では、全く理解できない方言もあるそうです。
確かに、日本でも同様で、例えば関東出身の人と関西出身の人、そして沖縄出身の人が話をしたら、理解し合えないところがあるかもしれません。そう考えると、分かりやすいですね。
イタリア各地の様子
イタリアでも、北イタリアは工業や産業で発展したため、比較的真面目に働く人やおとなしい人が多いと言われています。その一方で、南イタリアはのんびりした人や、伝統を大切にする人が多いと言われています。さらに、南イタリアには働くのが嫌いという人もいます。イタリアの中心部には首都ローマがあり、やはりそこに住む人たちは都会的な感覚の持ち主です。ローマ帝国や、ローマが世界を作ったという歴史を学んでいるため、自らの国に誇りを持ち、気が強い人が多いという印象があります。
困ったときには食べ物の話
食べ物の話が多い
さすが美食の国イタリアと言われますが、イタリア人はどの地域であっても食べることや食べ物の話が好きです。妻の父親は会うとひたすら、食べ物の話ばかりしています。そのため、もしもイタリア人と話している時に話題に困ったら、食べ物の話をしましょう。もともとイタリア人はおしゃべりで食べ物好きですから、話題が尽きる事はまずありません。
イタリアの食材
日本では、イタリアというとピザやパスタのイメージが強いかと思います。しかし、イタリアではリゾットが人気であることからも分かるように、様々な種類のお米を購入することも可能です。また、イタリアはカトリック色が強いため、宗教上の理由により火曜日と金曜日はお魚を食べる人が多いです。パスタ、ピザ、パンはそれぞれ地方によってレシピが違ったり、その地方独特のレシピがあったりします。オリーブオイルも産地によって甘さや辛さが異なります。
イタリアの人と話す時には、彼らに食べ物の話や地元の特産物を聞いてみてください。きっと喜んで教えてくれますよ。
イタリア人の仕事の価値観
価値観の違い
私はイタリア人の友人から「日本で働くと疲れる」と言われたことがあります。それはイタリア人と日本人の仕事への価値観が違うということを表します。イタリア人は、やるべきことを効率よくやったら、それ以上の仕事はしないという価値観を持っているからです。例えば、仕事中に業務を終わらせ、やることがなくなったとしましょう。日本人ならば、上司や同僚に配慮して何か仕事を探したり、している「ふり」をしたりする人も多いのではないでしょうか。
休憩時間も大切
イタリア人は堂々と休憩をします。休憩時間ではなくても、「やることはやった!」という考えを持っています。そして、家族との時間をとても大切にするので、休暇もしっかりと主張します。そんなイタリア人にしてみたら、日本人が有給休暇を取得しないことが不思議のようです。友人に、有給休暇を取得したら勤勉手当が減らされる可能性があると話したら、「あり得ない!」と怒っていました。
おしゃべり大好き
イタリア人は日本人とは価値観が違いますが、食べるの大好き、おしゃべり大好きという、明るい国です。相手の興味がある話題を振ればノリノリで答えて、一度信用し、仲良くなった相手にはとても思いやりに溢れる人たちです。仕事の話題を深くするよりも、いっそ気軽なコミュニケーションを取ることこそがイタリア人と楽しく働くコツになるでしょう。そして、くれぐれもイタリアはピザとパスタしかないなんて思ってはいけません。イタリアは美食の国ですから、様々な食材がたくさん揃っているのです。
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